Project/Area Number |
09J08263
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
奥野 将成 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | バイオイメージング / ラマン分光法 / 定量イメージング / 顕微ラマン分光法 / ラマン顕微分光 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ラマン顕微分光法をイメージング手法として成熟させ、ラマン・イメージの取得時間を著しく短縮することである。平成23年度における、本研究の成果としては、次のとおりである。 1.CARS分光顕微鏡の生細胞への応用。動物細胞への界面活性剤の作用について、時間分解測定を行い、ラマン分光イメージとしてそれらの動的挙動の追跡を行った。それにより、界面活性剤が細胞内に数10mMの濃度で蓄積していることが示唆された。さらに、細胞内膜輸送に関係する微小管の生成を阻害する薬剤を滴下し、同様の実験を行った。薬剤を滴下しない場合と比較して、有意に界面活性剤の蓄積速度が減衰した。これにより、界面活性剤の細胞内への取り込みに、細胞内膜輸送が関係していることが示唆された。これは、従来の顕微鏡技術では観測できなかった分子のダイナミクスであり、本研究で製作した広帯域のラマンスペクトルを高速で取得できる装置によって、はじめて明らかになった。また、本研究で開発した、CARS分光顕微鏡と最大エントロピー法を組み合わせる技術によって、細胞内の分子濃度を定量的に見積もることに成功した。2.ラマン分光イメージングの絶対定量化の試み。前年度の研究をさらに発展させ、さまざまな生体分子について、それらのラマンバンドの絶対ラマン散乱断面積を求め、それを用いることで、生体分子の生体中濃度を見積もった。シトクロムbおよびc、フェニルアラニン残基、核酸(DNAおよびRNA)、脂質分子の濃度を見積もった。また、生体中の脂質分子の不飽和度をレーザー焦点中の平均値として見積もることに成功した。これは、従来の蛍光顕微鏡などの方法では得ることのできない情報である。また、2つの国際会議、及び2つの国内会議に出席、発表を行い、他の研究者との交流を深め、研究に関する示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的はラマン顕微分光法の成熟であり、高速化に主眼を置いてきた。本研究ではそれにとどまらず、生細胞内の生体分子濃度を非染色で見積もる、絶対定量分子イメージングを行った。これは、他手法では得られなかった情報であり、本研究で新たに提案された手法である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では顕微ラマン分光法の高速化、および顕微ラマン分光法による絶対定量分子イメージングを行った。これらを組み合わせることによって、高速かつ絶対定量的な分子イメージング手法が達成されると期待される。そのためには、次のような課題がある。1.多焦点共焦点顕微ラマン分光法については、各焦点の体積を正確に見積もる必要がある。2.CARS顕微ラマン分光法については、コヒーレンス長の見積もり、および位相整合条件の検討、分子の非線形感受率の決定などがあげられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)