Project/Area Number |
09J08321
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
碁盤 晃久 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 分子配向 / 超短パルスレーザー / 多光子イオン化 / 高次高調波 |
Research Abstract |
分子の軌道が見せる豊かな対称性に着目し、分子軸とレーザー光の偏光方向に依存する効果や対称性に由来する現象を、高次高調波発生を通して研究することを目的としている。これまでに、断熱的に分子配向を実現した状態でレーザー電場を急峻に遮断することにより、1周期後に遮断時の配向度を回復させるという手法の原理実証に成功してきた。しかし、初期回転状態は分子ビーム生成の際の回転温度で決まるため、1周期後に実現している配向度は低く、高次高調波発生に応用することを考えると、より良く向きの揃った分子集団を準備する必要がある。そこで、初期回転温度平均による配向度の低下を防ぎ、回転状態の選別された分子ビームを生成するために、Hexapole focusing装置を導入する必要がある。まず、回転状態を選別した分子に高強度レーザーを照射した際の、OCS分子の配向度のエンハンスメントを数値計算により定量的に評価した。回転状態を選別しているため、初期回転温度が零度の状態を再現する事ができ、ほぼ理想的に配向した状態を実現する事ができることを確認した。そこで、高次高調波発生に応用することを踏まえ、Hexapoleを通過後、十分な密度を維持できるようSIMIONを用いて精密にシミュレーションを行った。イオンのトラジェクトリを計算するプログラムであるSIMIONを、電荷を持たず永久双極子の相互作用が重要となる中性分子の飛跡計算に拡張した。この数値計算を踏まえ、装置の設計が可能になると期待している。
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