ラジカル散逸抑制型HABIのフォトクロミズムおよび磁気光学特性の探究
Project/Area Number |
09J08423
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
波多野 さや佳 青山学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | フォトクロミズム / HABI / イミダゾリルラジカル / 酸素付加体 / 1,1-ビナフチル / [2.2]パラシクロファン / ラジカル / 光学特性 / 1,1'-ビナフチル |
Research Abstract |
T型フォトクロミック分子である架橋型イミダゾール二量体は、光照射によって生成するイミダゾリルラジカルの系中への拡散が抑制された系であり、スピロオキサジンや従来のイミダゾール二量体と比較して、熱消色反応の大幅な高速化が達成されている。このことは、架橋型イミダゾール二量体が、高速熱消色反応速度が要求される分野に適したフォトクロミック分子系であることを意味している。また、イミダゾール二量体の最大の特徴は光誘起結合解離によるラジカル生成であり、イミダゾール二量体のフォトクロミック反応に関して新しい知見を得ることは、今後イミダゾール二量体を発展させる際の重要な手がかりになると考えられる。そこで本研究では、合理的分子設計に基づく熱消色反応のさらなる高速化を目指すとともに、幅広い応用分野への展開を追究することを目的とした。 23年度は、これまでのイミダゾール二量体の研究において報告例のない、イミダゾリルラジカルと酸素との特異な反応を見出した。これまで、イミダゾール二量体において、副反応および副生成物に関しては追究されておらず、今回初めて、イミダゾリルラジカルが酸素と反応して酸素付加体を生成することを実証したことになる。イミダゾール二量体を発展するにあたり、耐久性について検討することは必須であり、重要な知見が得られた。また、今年度は柔軟性の高い分子構造を有する架橋基を用いることにより、特異な結合様式を有するイミダゾール二量体を創製し、従来のイミダゾール二量体のフォトクロミズムからは得ることが出来なかった、イミダゾリルラジカルに特有な性質に起因した興味深い新たな知見を得ることに成功した。この新規架橋型イミダゾール二量体は、特異的な分子構造に伴って、従来のイミダゾール二量体とは明らかに異なるフォトクロミック挙動を示すことも明らかとした。
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Report
(3 results)
Research Products
(20 results)