Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
近年注目を集めている電子のスピンによる機能を有するMOSFET(スピンMOSFT)を実現する上で重要となるハーフメタルによるソース/ドレイン技術およびMOS反転層チャネルにおけるスピン注入/伝導の評価技術について研究を行い,スピンMOSFETに関する基盤技術を確立した.ハーフメタルによるソース/ドレイン技術ではホイスラー合金と呼ばれる特殊な強磁性体を,CMOSプロセスを用いて実現することを提案・実現した.特に今年度は,ラジカル酸窒化法で形成したSiO_xN_y膜をトンネル膜として用い,その上にホイスラー合金をRTAで形成することに成功した.この技術は,ハーフメタルをMOSFETのソース/ドレインに応用できる極めて重要な成果として注目を集めている. さらに,今年度は,MOS反転チャネルのスピン伝導について,新たな評価法を提案し,その効果をシミュレーションから実証した.半導体内のスピン伝導の評価方法はいくつかの方法が検討されているが,スピン伝導のダイナミクスを詳細に評価するにはどれも不十分な状況だったが,スピン伝導におけるHanle効果に着目し,これをMOS反転層チャネルで評価できる新構造デバイスを提案した.そして,このデバイスのスピン信号がMOS反転層チャネルにおける実効移動度のユニバーサルカーブを反映することを見いだし,この現象を用いたスピン伝導の評価法を提案・検証した.この方法を用いることで各種散乱過程におけるスピンライフタイム等のダイナミクスを詳細に検討することが可能となる.
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