Project/Area Number |
09J40076
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
谷 真紀 (小池 真紀) 北海道大学, 電子科学研究所, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 脳由来神経栄養因子 / 蛍光イメージング / 小脳 / 神経発生 / グリア / 小脳顆粒細胞 / バーグマングリア / 発生 |
Research Abstract |
脳由来神経栄養因子(BDNF)は、小脳の神経回路形成及び維持に重要な役割を果たす。バーグマングリアは小脳発生に不可欠なグリア細胞であり、BDNFに応答することが知られている。本研究では、小脳発生におけるバーグマングリアのBDNF応答の生理機能を明らかにする目的で、高感度蛍光イメージングと電気生理学的手法を用い、バーグマングリアの膜電気応答を蛍光BDNFの動態と同時にモニターする研究を進めた。 昨年度は小脳急性スライス標本を用い、蛍光BDNFが発生時期特異的にバーグマングリアに取り込まれ、細胞体方向に輸送されることを明らかにした。本年度はバーグマングリアにおけるBDNFの局所的な取り込みや輸送を1分子観察するために、バーグマングリアを含むexplant培養系を確立した。この培養系におけるバーグマングリアでも蛍光BDNFの取り込みが観察されること、また、伸長したバーグマングリア内の末端から細胞体へ向かう方向に、蛍光BDNFが輸送されることを確認した。この結果は、急性スライス標本で得られた結果と一致した。 小脳発生では、バーグマングリアの末端から細胞体に向かう方向に顆粒細胞の移動が観察される。この時期に作成したスライス標本に限定して、蛍光BDNFがバーグマングリアに取り込まれることから、バーグマングリアによるBDNFの取り込みが、顆粒細胞の運動を制御している可能性が示唆された。そこで本年度は、バーグマングリアのBDNF取り込みが顆粒細胞の移動に関わる可能性を検討した。その結果、explant培養系では、顆粒細胞が100ミクロン/1日の移動速度でexplantから遠ざかる方向に移動することを確認した。今後蛍光1分子観察に電気生理学的な解析を加えて、顆粒細胞とバーグマングリアとの相互作用におけるBDNFの役割を明らかにする。
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