Project/Area Number |
10114213
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 真介 京都大学, 体育指導センター, 助教授 (60201620)
|
Project Period (FY) |
1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 心の発達 / 幼児期 / 知的障害者 / 発達的3次元 / 社会的交流活動 / 系列円描画課題 / 自己概念 |
Research Abstract |
本研究では、幼児群は保育所の3〜5歳児、計21名と成人期知的障害者群は障害者生活施設の在籍者、計22名とを対象とし、発達的3次元の形成過程を観察し、どのような社会的援助が必要かを調査した。その際、自己の認知・言語・思考の力を3次元としてどのように表現するかを図形の系列描画課題で調べた。また、自己を客観的に見るための「第3の視点」の獲得過程を人物描画課題で調べた。 発達年齢ごとの特徴をまとめる。【4歳】マルを並べて描き始めた。4歳後半には「だんだん大きなマル」も。真ん中を問われて、4歳児では左右から4番目を指すことはほとんどなかった。大きい方から二つ目を指すことが多かった。あいだの5個全部をぐるっと示して真ん中とする事例もあった。また、それが真ん中だということを発見した自分の力それ自体を中央の判断理由とした。【5歳前半】大きい方から3番目を示すなど、答えが数量的な中央に近くなりはじめた。【5歳後半】大きい方から3番目を選ぶことが多くなった。「真ん中やから」「画用紙の真ん中だから」「ちょうど半分だから」など、画用紙全体を直観的にとらえてその中央にあるマルを真ん中と判断した。空間認知に依存しつつも客観的な理由づけができはじめた。【6歳】7つのマルを数値に還元して両端から4つめを真ん中とした。知的障害者群は、同一の発達年齢の幼児群に比べて「真ん中」の判断理由が幼く「考える主体としての自分」が未確定だった。職業作業指導によって発達検査課題への応答力は高められたにもかかわらず、自己概念の形成に今後の援助の課題があると推察される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)