多色蛍光標識プライマーを用いたSTR多座位同時増幅分析法による日本人起源の探究
Project/Area Number |
10115207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 敏充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50260592)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | STR / Multiplex PCR / Capillary electrophoresis / 集団遺伝学 / 日本人の起源 / 蛍光標識プライマー |
Research Abstract |
法医学の分野で個人識別や親子鑑定に最も汎用されているSTR(Short Tandem Repeat)領域を分析するために開発されたキットであり、多色蛍光標識プライマーを用いたMultiplex-PCR法を利用して9つのローカス(D3S1358,vWA,FGA,TH01,TPOX,CSFIPO,D5S818,D13S317,D7S820)を一度に増幅・タイピングするAmpFISTR Profiler kitにより、206名の日本人血液DNA試料からデータベースの作成し、各ローカスについてのアリル頻度を算定した。このアリル頻度分布はハーディ・ワインベルグ平衡に一致しており、各ローカスのへテロ接合度は、それぞれ0.67、0.77、0.82、0.61、0.58、0.73、0.78、0.81、0.74と日本人においても非常に高い個人識別能力を有していることがわかった。この研究成果はJ.Forensic Sci.に掲載された。 同様のキットであるAmpFlSTR Profiler plus kitとCofiler kitをを組み合わせて使用することにより、前述の9ローカスの他に4ローカス(D18S51,D21S11,D8S1179,D16S539)、計13STRローカスのアリル頻度を日本人207名、中国人(北京近郊)118名、ビルマ人122名から算出した。また、種々の遺伝的距離を算出する計算方法を用いて日本人と中国人とビルマ人の間の距離を計算したが、近縁性についてはっきりした結論は得られなかった。現在、連鎖解析用の蛍光標識プライマーセット(約170ローカス)の各ローカスの日本人アリル頻度をほぼ算定し終えたので、これらのローカスの中から、100ローカスほど選び、東南アジアや中国各地のDNAと日本人DNAを比較解析し、遺伝的近縁性を調べている。
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Report
(1 results)
Research Products
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