固有バレー法による量子トンネル現象の基礎理論の構築
Project/Area Number |
10120218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青山 秀明 京都大学, 総合人間学部, 教授 (40202501)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | バレー法 / インスタントン / 摂動論の漸近的振舞 / 超対称性 |
Research Abstract |
本研究では固有バレー法を用いて、非対称二重井戸型ポテンシャルの一次元量子力学を調べた。この方法は、他の方法と異なり、虚時間経路積分法を用いるために、多自由度問題、特に場の量子論へ適用できるために、その性質等を簡単なモデルで詳細に調べることが特に意義がある。その結果以下の事が判明した。 1. 固有バレー方程式の解として、バウンスを含むバレーの存在が数値的、かつ解析的に示され,その性質が判明した。 2. 同様に、「バレー・インスタントン」がわかり、上に述べたバレー上の解がこの「バレー・インスタントン」の重ね合わせで近似できる。 3. バレー・インスタントンを使って、エネルギー準位の計算を調べた結果,従来のいわゆる「摂動論的効果」と「非摂動論的効果」がバレー積分の解析接続によって分離・定義できる。 4. 非摂動論的効果を計算し、それから摂動論的効果の漸近的振舞い(ボレル特異性)を決定した。 5. この漸近的振舞いを実際の摂動級数の200-300次計算によって検証した。 6. 非摂動的効果の特異性が消えるパラメータ領域を発見し,そこでは「N重超対称性」という新たな対称性が存在することを発見した。 7. この「N重超対称性」のときに、非摂動的効果を数値的に検証した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)