高速超塑性アルミニウム合金基複合材料における空洞形成メカニズムの研究
Project/Area Number |
10122218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩崎 源 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (80047589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 隆資 姫路工業大学, 工学部, 教授 (70239606)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 金属基複合材料 / 高速超塑性 / 空洞形成 / 液相 |
Research Abstract |
ひずみ速度が1×10^<-2>S^<-1>以上で500%以上の伸びを示す体積率20%の窒化硅素粒子を含む高速超塑性アルミニウム基複合材料について、変形中の空洞形成メカニズムを研究した。その結果、複合材料の空洞形成は、界面や結晶粒界の一部が、マトリックスの固相線温度以下で局所的に融解し、粒界すべりに必要な調整機構を助け、応力集中の緩和に寄与し、空洞の発生を抑制していることが明かとなった。この場合、応力緩和の効果により拡散速度が遅いことと、高速変形であるために拡散時間がすくないことにより、核生成したのちの空洞成長速度が、著しく減少することが明かとなった。また、空洞はさらに、塑性変形支配の成長をすると考えられているが、この成長は空洞の大きさに比例するため、十分に大きくならない本複合材料の空洞の場合、その成長は問題にならないことも明らかになった。このように局所融解温度近傍での高速超塑性変形中の空洞は、サブミクロンサイズの空洞がほとんどを占め、極めて成長が遅くなるのに対し、局所融解温度近傍ではなく、十分に低い温度で液相が存在しない条件では、結晶粒界にある強化粒子界面においてクラック状の空洞が発生し、また、高い温度で液相が多すぎる条件では、液相中の剥離が生じ極めて大きい空洞が変形初期に発生することがあきらかになった。最適変形条件は微量の液相が局所的に存在する状態で、本合金の場合、この局所融解は、強化粒子と母相との界面に低融点の元素が偏析することによってもたらされたものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)