ザラゴジン酸A(スクワレスタチンS1)の効率的不斉合成研究
Project/Area Number |
10125210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
友岡 克彦 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70207629)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ザラゴジン酸A / [1,2]-Wittig転位 / 不斉合成 |
Research Abstract |
ザラゴジン酸A(別称:スクワレスタチンSl)の全合成研究を行った。 ザラゴジン酸は強力なコレステロール生合成阻害活性、抗真菌活性を示し、また、その特異な構造、すなわち高度に酸素官能基化され、かつ連続した多不斉中心を含む[3.2.1]-dioxabicyclooctane骨格を有していることから有機合成化学の標的化合物として多くの研究グループの興味を集めている。本研究ではコア部分、C1側鎖、C6側鎖の3セグメントをそれぞれ合成したのちに、カップリングさせる計画を立て、検討した。その結果、C6側鎖部分をキラル・ジエノラート化学・[3,3]-転位手法によって、C1側鎖部分をキラル・エーテル系の不斉[1,2]-Wittig転位を鍵反応とする手法によって、それぞれ立体選択的に合成することに成功した。また、最も複雑な構造を有するコア部分はアラビノース由来のケタールを基質とする不斉[1,2]-Wittig転位を鍵反応とする手法によって高立体選択的かつ効率的に合成することが出来た。なお、本合成研究の過程において、ザイロース由来の基質を用いるケタール系[1,2]-Wittig転位が″立体反転″を伴い進行するという反応機構的に興味深い知見が得られた。次に、この様にして合成した各セグメントのカップリングを検討した。C1側鎖に相当するアルキルリチウム種のコア部分への付加によりヘミケタールを得、その脱保護、ケタール化によりビシクロ体を合成した。最後にC6側鎖部分を導入することでザラゴジン酸Aの全合成を完了した。
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Report
(1 results)
Research Products
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