ポリロタキサンの分子ピストン機能を利用したケモメカニカル組織体の構築
Project/Area Number |
10126223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
由井 伸彦 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (70182665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 亨 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (10301201)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ポリロタキサン / 分子ピストン / ケモメカニカルシステム |
Research Abstract |
本研究では、ポリロタキサン骨格を利用して分子ピストン機能を有する組織体の設計を目的として、蛍光色素であるフルオレセインイソチオシアナート(FITC)をポリエチレングリコール(PEG)とポリプロピレングリコール(PPG)からなるABA型ブロック共重合体(プルロニック^<【encircledR】>)の両末端に導入したポリロタキサンを合成し、水溶液中における温度変化に応じたβ-CDのプルロニック^<【encircledR】>鎖上での局在化挙動を解析した。PEGとPPGとのABA型ブロック共重合体であるプルロニック^<【encircledR】>(P84:Mw=4200)の両末端にアミノ基を導入した後、β-CD飽和PBS緩衝溶液中に滴下、撹拌し、アミノ化プルロニック^<【encircledR】>が多数のβ-CD空洞部を貫通した擬ポリロタキサンを得た。続いて、FITCをDMF中、5℃、72時間反応させることにより、目的とするポリロタキサンを副反応なく合成することが出来た。合成の確認は^1H-NMR、2DNOESY NMR、GPC測定によりおこない、多数のβ-CD空洞部がプルロニック^<【encircledR】>を貫通したポリロタキサン構造と両末端のみのFITC導入を確認した。プルロニック^<【encircledR】>1分子に貫通しているβ-CD数は約7分子であった。生理的環境下においてポリロタキサンなかのβ-CDのプルロニック^<【encircledR】>鎖に沿った分布状態を把握するため、誘起円二色性スペクトル測定を検討した。ポリロタキサンは約490nm付近のFITC吸収波長領域にβ-CDとFITCとの包接に伴う誘起円二色性を示した。このことから低温においてβ-CDが末端FITCと相互作用しており、プルロニック^<【encircledR】>鎖上に分散していることを明らかにした。昇温すると正のモル楕円吸収が小さくなったことから、β-CDがプルロニック^<【encircledR】>鎖上を移動したことが示唆された。そこで、この移動現象を750MHz lH-NMR測定から解析した。温度上昇に伴い、PPG成分のメチル基に起因するピークが分裂し、低磁場側に新たなピークを確認した。分裂したピークの相対面積比から算出したPPG成分上のβ-CD数は、温度上昇に伴い約1.3分子(10℃)から約5.2分子(50℃)に増大した。このことは、貫通しているβ-CDのほとんどが、50℃においてPPG成分上に局在化していることを示している。以上から、ポリロタキサンを構成するβ-CDは、温度上昇に伴いPPG成分上に局在化することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
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