不斉重合による光学活性マレイミドポリマーの合成と応用
Project/Area Number |
10126240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大石 勉 山口大学, 工学部, 教授 (30091169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼村 謙二郎 山口大学, 工学部, 助手 (90284265)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 光学活性ポリマー / N-置換マレイミド / 不斉重合 / キラルリガンド / 有機金属 / 励起子キラリディー法 / 絶対配置 / 光学分割 |
Research Abstract |
N-置換マレイミド(RMI)の不斉アニオン重合を種々のキラルリガンドを使用して行った。 N-シクロヘキシルマレイミド(CHMI)及びN-フェニルマレイミド(PhMI)の重合は開始剤としてジエチル亜鉛(Et_2Zn)-ビスオキサゾリン誘導体(Bnbox)錯体を用いた場合の方がブチルリチウム(n-BuLi)との錯体を用いた場合より数平均分子量(M^^-_n)と比旋光度([α]_<435>)は向上し、特にpoly(PhMI)の比旋光度は著しく向上した(MacromoleculesおよびChem.Lett.で発表)。 N-1-ナフチルマレイミド(1-NMI)およびN-9-フルオレニルマレイミド(9-F1MI)において、n-BuLiとEt_2Znを用いた重合では比旋光度の符号が反転し、絶対値もEt_2Znを用いた方が大きくなった(平成10年度高分子年会で発表)。旋光検出器と紫外線(UV)検出器を用いたGPCおよび^<13>CNMR測定の結果から光学活性マレイミドポリマーの旋光性は完全ならせん構造でなく、threo-diisotactic構造の主鎖の絶対配置の(S,S)または(R,R)の存在比の差に因ることを明らかにした。不斉アニオン重合により得られた1-NMI、および9-FMIポリマーに励起子キラリティー法を適用した。その結果、正の比旋光度を有するポリマーの主鎖の絶対配置は(S,S)配置を多く含み、負の旋光度を有するポリマーでは主鎖の絶対配置は(R,R)配置を多く含むことが判った(平成10年度日化年会で発表)。1-NMIポリマーと1,1'-ビ-2-ナフトール(BINOL)との混合物のNMR測定結果、BINOLのナフチル基のシグナルの分裂が新たに現われ、BINOLの一方の異性体とpoly(1-NMI)が相互作用することが判った。このポリマーを用いてHPLC用充填カラムを作成したところ、(RS)-BINOLの光学分割に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)