Project/Area Number |
10126247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 淳 九州大学, 工学部, 教授 (30136551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新留 康郎 九州大学, 工学部, 助手 (50264081)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ハイブリッド / ナノ集積体 / 光非線形光学効果 / 交互吸着 / 光電流 |
Research Abstract |
自己集合を利用する機能性ナノ積層体の構築は高効率光変換技術の開発のために有力な方法である。本研究では、水面展開ならびに交互吸着を活用した自己集合による低分子-高分子ハイブリッド超薄膜を作製し、光非線形光学効果の発現ならびに光電気変換に結びつく成果を得た。 1. 交互吸着による薄膜と光非線形光学効果の発現 ポリカチオンと光第二高調波発生(SHG)機能を持つアニオン性との静電相互作用に基づく交互吸着薄膜を作製した。作製した薄膜に1064nmのパルスレーザーを照射すると、532nmの第二高調波が観測された。スルホン酸基の数がことなるいくつかの色素について検討した結果、スルホン酸基の少ない色素の方が吸着量は多く、SHG強度も強かった。一方、SHGの耐熱性について比較すると、スルホン酸基の多い色素からなる交互吸着薄膜の方が耐熱性に優れていることが明らかとなった。 2. 水面展開法による超薄膜と光応答 ポリメチルメタクリレートと疎水性ビオローゲンとの混合溶液を水面上に展開すると、溶媒が除去し、水面上に超薄膜が形成した。この膜をルテニウム錯体、犠牲試薬を含む水溶液に浸して光を照射すると、膜内に固定化されたビオローゲンの一電子還元体が生成することが明らかとなった。さらにこの膜を電極に貼り付けてサイクリックボルタンメトリーを行うと、ビオローゲンの酸化還元波が観測された。これらの結果は、作製した膜が原理的に光電変換機能を発現しうることを意味し、大面積の湿式光電池が構成できることを示す成果である。
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