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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究は,リビングカチオン重合を用いて,構造が制御された官能基を持つシーケンシャル星型ポリマーの合成法の確立を目的としている。本特定領域研究において,ジビニル化合物によるポリマー結合反応では,一般に枝が長くなると立体障害により枝の数と収率がともに減少し,長い枝を多数持つ星型ポリマーを高収率で合成することは困難となることがわかった。そこで,多数の活性点を持つミクロゲルからのリビング重合(Core-First法)を用い,長い枝の星型ポリマーを収率よく得ることに成功した。 本年度は,上述のCore-First法を応用し,多数の枝を持つ新規星型ポリマーの合成を検討した。 1. 非常に多数の活性点を持つ可溶性ミクロゲルの合成 ごく短いイソブチルビニルエーテル(IBVE)のリビングポリマー(10-30量体)とこのリビングポリマーに対して10倍量の二官能性VEを反応させると,トルエンやクロロホルムなどの有機溶媒に可溶のミクロゲルが生成した。リビングポリマーの重合度が10の場合,枝の数,すなわち活性点の数は150となった。このように枝の数の多い星型ポリマーの合成は,カチオン重合において初めての例である。 2. 両親媒性ヘテロアーム星型ポリマーの合成および機能 リビングミクロゲルからの重合による合成法を応用し,ヘテロアーム星型ポリマーの合成を検討した。IBVEの星型ポリマーの核に存在するリビング活性種より,エステル側鎖のVEを重合すると,2種類の枝を持つヘテロアーム星型ポリマーが得られ,その生成はNMRにより確認した。側鎖エステル基を加水分解して,両親媒性ヘテロアーム星型ポリマー(1)を得た。疎水性鎖の長い星型ポリマー1は水溶液中で,対応する直鎖状ポリマーおよび構造の類似した市販の界面活性剤と比較すると,明らかに疎水性染料に対する優れた可溶化力を示した。
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