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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
量子ドットを用いると,電子デバイスならびに光デバイスにおける状態密度の離散値化などにより高性能化が期待される。現在これらの実現を目指してInGaAs系を中心にその製作方法の研究進展がめざましい。しかし発光波長の観点からは赤外発光に偏っており,より広い発光波長領域への拡大や,量子ドットに閉じ込められた励起子や励起子分子の解明を進めるためには,より広範な半導体による量子ドット作製技術の展開が必要である。特にワイドギャップ半導体では発光波長の短波長化とともに,励起子束縛エネルギーが大きいことから,量子ドットを形成して室温における励起子効果をより顕在化できる可能性がある。さらにこうした電子系の量子化に加えて光場の量子化も実現し両者の相互作用を強めることができれば,高速・高性能発光素子の実現が期待できる。 本研究はこのような量子ドット構造の作製ならびに光ドットの作製と両者の複合化に関連し,前年度不安定性の観測されたCdSeに対してZnSe系では安定な量子ドットが作製できること,またサイズの微小化に伴う量子準位の増大を反映したブルーシフトが観測され,ドットサイズの精密測定結果とよく対応することを示した。さらに選択成長によりサブミクロンサイズのZnS系のピラミッド構造を形成し,これが微小な光共振器として働くことを,反射スペクトルの測定から明らかにした。その共振ピークは共振Q値として100〜300程度と比較的鋭い共振を示し,エネルギー位置に関しても,近似的な理論計算により合理的なモードの説明ができることを明らかにした。今後,作製した量子ドットをこのような光ドット中に埋め込み,ドットの発光に対する光微小共振器の影響,特に自然放出光の光共振による変調効果を中心に研究を進める。
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