Project/Area Number |
10128217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
飛田 潤 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90217521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西阪 理永 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (30293674)
森 保宏 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (30262877)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 中低層RC造 / 常時微動 / 振動計測 / 固有振動数 / 動的相互作用 / 地盤条件 / 耐震指標 / 二次診断 |
Research Abstract |
本研究では、主に名古屋市内の耐震診断・耐震改修が進められている多数の鉄筋コンクリート造建物を対象として常時微動実測・分析を行い、地盤や構造、耐震診断結果、耐震改修方法と実測された振動特性に関する詳細なデータベースを作成することにより、耐震指標をはじめとする各種構造特性と振動特性との関連を定量的に明らかにすることを目的とした。本研究の成果は以下のようにまとめられる。 1. 常時微動計測:名古屋市内の学校建築を中心として、低層RC造建物延べ100棟以上で常時微動計測を行った。うち6棟は耐震改修前後の計測があり、また4棟では低層建物の微動による固有振動特性推定法の詳細な検討のために多点同時計測を実施している。 2. 耐震診断資料・地盤調査資料の収集とデータベース化:計測対象の全建物に関する二次診断結果に加えて、愛知県における中低層RC造数百棟の診断結果を収集・整理した。 また従来から行っていた名古屋市内の地盤情報収集結果から、計測対象建物全点に関する詳細な地盤情報を抽出・整理した。 3. 低層RC造建物の常時微動による動特性推定と相互作用:多数の対象建物の分析と、少数の建物の詳細な多点同時計測から、低層RC造建物では地盤・建物動的相互作用の影響で常時微動から適切な振動特性推定値が得られない場合があることを提示し、その原因が地盤条件・周辺振動源・基礎形式・上部構造形式の関連でほぼ説明できることを示した。 4. 振動特性と各種建物特性との相関:上記の結果から、二次診断のIs値やCT・SD値と固有振動数の相関性等を示した。この結果は、非常に多数の建物の耐震性能評価が必要とされている現状において、耐震診断を補完するための簡易な指標として常時微動観測に基づく振動特性が活用できる可能性を示唆するものである。
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