金属イオン-非イオン界面活性剤によるRNAの位置特異的切断反応
Project/Area Number |
10129227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
高久 洋 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50101267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 和幸 千葉工業大学, 工学部, 講師 (40260848)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | マグネシウムイオン / 非イオン界面活性剤 / スプライシング / イントロン / エキソン / tRNA^<Tyr> |
Research Abstract |
pre-tRNAの自己切断活性が見い出され、pre-tRNAのイントロン切除が起こっていることが明らかにされている。特に、イントロンをもつArabidopsis tRNA^<Tyr>では非イオン界面活性剤の系でもスプライシングエンドヌクレース依存性切断が起こると考えられることから、RNA酵素とともに生命の進化に大きな関係があるものと考え、これら切断反応の作用機序を詳細にすることも目的とする。 イントロンを含むpre-tRNA^<Tyr>に対するイントロン切除を確認するために、まずモデル反応としてピリミジン-A間で切断が起こるようなRNA13mer(GUUUCGUACAAAC)を用いてスプライシング反応に必須であるMg^<++>存在下、切断反応に要求される最適条件を検討した。その結果Mg^<++>濃度、5μM、pH7.8、反応温度37℃の条件下で最高の切断活性を示した。また実際にArabidopsis th aliana tRNA^<Tyr>をT7転写により構築し、上記で述べた条件下でイントロンの切除を試みたところ、主にtRNA^<Tyr>のU_<49>-A_<50>、U_<38>-A_<39>間で切断が起り、5'-_<39>AGACGCAGAU-U_<49>-3'のイントロン部位が切除されることをはじめて明らかにした。さらに、イントロン部位が切除された。5'-末端tRNA^<Tyr>と3'-末端tRNA^<Tyr>を高濃度のMg^<++>の存在下で反応させたところ再結合が起こることがわかった。 一方、この切断に非イオン界面活性剤が要求されることから、AとUをN^<15>、C^<13>安定同位体を導入した5'-GCGGGAGCGUACCUCCCAC-3'、19merを合成し、NMRでその二次構造を確認したところ、ヘアピン型構造を形成することがわかった。また、切断反応に対しても二次構造としてはヘアピン型構造が要求されることがわかった。さらに非イオン界面活性剤は切断部位のUA配列に直接作用してそのコンフォメーションを変化させていることから、切断され易い構造に変化されるのに界面活性剤が関与するものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)