電子および集束イオンビームを用いた磁性薄膜ナノ素子の加工プロセスと磁気特性の評価
Project/Area Number |
10130216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蒲生 健次 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳沢 淳一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (60239803)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 磁性薄膜 / トンネル接合 / 超微細加工 / 電子ビームリソグラフィ / 集束イオンビームプロセス / 単電子トランジスタ / 電流磁気効果 / ホール抵抗 |
Research Abstract |
集束イオンビーム(FIB)を用いた磁性薄膜材料の微細加工の新しいプロセスの検討、および電子ビームプロセスを用いた薄膜磁性細線の作製と電流磁気特性の測定を行った。 昨年度に提案したFIBその場プロセスによる磁性金属/酸化物(絶縁体)/磁性金属微小二重トンネル接合構造作製については、FIBスパッタで形成したV字型溝の断面形状を観察してFIB照射条件の最適化を行い、その場プロセスによってFIBビーム径以下の構造が作製できることを示した。酸化膜としては比較的容易に形成可能であるM酸化物を用いることを検討し、AI薄膜を用いてV字型溝形成、断面の酸化、金属再蒸着、リフトオフによって二重障壁構造を形成して電流・電圧特性を測定し、トンネル接合を示唆する非線型な特性を得た。また、接合の抵抗はクーロンブロッケードを起こすのに必要な量子化抵抗の値よりも十分に大きいため、本プロセスを用いて作製する構造が伝導電子のスピンを利用した単電子トランジスタへの応用に有効であることが示された。 一方、電子ビームプロセスにより幅150nm、長さ4μm、電圧プローブ幅が1μmのNiおよびCoの磁性金属薄膜細線を作製し、印加磁場の方向、傾きを変えながら細線の縦抵抗およびホール抵抗を測定した。磁場の大きさを変化させたときに見られる縦抵抗の跳びは、細線内、特に電圧プローブとの交点において磁壁がトラツプされることで説明がつき、ホール抵抗に見られる跳びは交点の磁化の不連続な回転で説明が可能であることを見出した。これらの現象に対するプローブの効果をさらに明らかにし、また、細線そのものの電流磁気特性を明らかにするためにも、プローブ幅や細線の縦横比を変えるなど、さらなる検討がこれから課題として残った。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)