制御された構造の原子分子層で覆われた単結晶電極表面における電極反応速度の研究
Project/Area Number |
10131220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳田 耕一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40016548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 房男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (00224973)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 単結晶電極 / 電極反応速度 / 構造規制界面 / ヘキサシアノ鉄錯体 / トリス(2,2'-ビピリジン)コバルト錯体 / 赤外分光法 |
Research Abstract |
金属単結晶電極を用いて「表面構造のよく規定された」電極/溶液界面における単純なレドックス反応の電子移動過程の速度と、電極表面の構造との関係を明らかにすることを本研究の目的としている。昨年度0.1MKClO_4水溶液中での[Fe(CN)_6]^<3->/[Fe(CN)_6]^<4->の式量電極反応速度定数k0′が白金単結晶電極の面方位に依存し、(111)>>(100)>(110)の順に小さくなることを見出した。赤外反射吸収スペクトルなどから、錯体の分解で生じたCN^-が電極表面にカチオンを捕捉することができる安定な構造を取り、単なる外圏型機構よりも速い電子移動が進行していると提案した。本年度はこの系についてさらに以下の結果を得た:(1)0.1MKClO_4溶液中で裸の白金電極ではk^0′値は[Fe(CN)_6]^<4->の濃度に依存し、低い濃度で値が大きい,(2)(111)面でのk^0′値は電解質のカチオンの種類に依存し、Li^+<Na^+<K^+の順に大きくなる,(3)I^-の単分子層被覆白金電極では、面指数に依らずほぼ一定であり、SCN^-単分子層被覆・電極では、(111)面で(110),(100)面でより約1桁大きなk^0′値をもつ。一方、1,1'-bis(hydroxyl)ferroceneの0.1MKCl04溶液中での白金電極におけるk^0′値は、電極の面指数、I^-あるいはSCN^-の単分子被覆層の有無に依らず、ほぼ一定値を示し、完全に外圏型機構で進行し反応が速いことが明らかになった。さらに、トリス(2,2′-ビピリジン)コバルト錯体の電極反応[Co(bipy)_3]^<3+>/[Co(bipy)_3]^<2+>は裸の白金電極より、SCN^-で被覆した白金電極において、約1桁大きい速度定数をもつことが見出された。SNIFTIRスペクトルは、SCN^-の吸着種の明瞭なシグナルを示しており、SCN^-存在が電子移動速度を速める理由についてはさらに検討を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)