構造電極-溶液界面における吸着、電子移動反応の統計力学理論
Project/Area Number |
10131267
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
平田 文男 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (90218785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 良 日本学術振興会, 特別研究員
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 電極表面の構造 / 電子移動反応 / 非平衡自由エネルギー曲線 / RISM方程式 / 正水和 / 負水和 / 疎水水和 / 非平衡ゆらぎ |
Research Abstract |
本研究課題では、これまでの我々の成果を基礎に、原子レベルの構造が溶媒の非平衡揺らぎにいかに関係するのかを理論的に解明し、電極表面の構造と電子移動反応とのかかわりを明らかにする事を目的としていた。そこで、モデル系を用いて非平衡自由エネルギー曲線(マーカス曲線)を求め、揺らぎの議論を行った。 モデル系は電極表面を121個の原子からなる二次元格子で表現し、これをアクセプターとする。また、表面原子の系に表面原子と同じ大きさを持った単原子分子反応体をドナーとして用い、それらを分子構造を持つた水中に浸した。電子移動の仕方に関するモデルとしては、a)電子が移動した後に表面原子全体に軌道が広がっている場合、b)電子が移動した後、軌道が表面原子の内の一つに局在している場合、そしてc)二つの単原子分子がドナー及びアクセプターとして存在している場合を考えた。それらのモデルに対してRISM方程式を適用し、計算された相関関数から自由エネルギー曲線を求めた。 計算された自由エネルギー曲線は、どの場合の結果も線形応答からの大きなずれが認められた。特にc)の場合には非常に大きな非対称性が見られる。これらの結果は、「疎水水和」から「負水和」そして「正水和」といった分子論的描像の点から理解された。 表面への吸着構造および水和の描像と揺らぎの関係の反応体の大きさ依存性について計算結果がまとまりつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)