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¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
先に開発したTi(III)錯体を反応剤とするケト・ニトリル類の環化反応を,タンデム化することにより,トリキナン骨格合成に成功するとともに,チタノキシケチルラジラルの安定性が大きなケトン部位をもつ場合には,ケトエステル類にもこのラジカル環化が拡張可能なことを明らかにした. 基質の接近方向を規制する面性支持配位子としてインデニル基を有するルテニウム(II)錯体を触媒として,1,6-へプタジイン類とノルボルネンまたはピシクロ[3.2.1]オクテノン誘導体の反応を行った結果,ジイン1分子あたり2分子の環状アルケンが立体選択的に高次付加環化した,特異な分子構造をもつ1:2付加体が生成することを発見した.一方,アルケン類のアリル位に窒素,酸素,またはスルホン官能基を有するアルケン類は,ペンタメチルシクロペンタジエニル・ルテニウム(II)錯体触媒の存在下,1,6-へプタジイン類に[2+2+2]付加環化し,1,3-シクロへキサジエン骨格を有しDiels-Alder反応のジエン成分として合成化学的に有意義な1:1付加環化生成物をあたえることを発見した.また,シリルロジウム(III)ヒドリド錯体を触媒とした1,6-へプタジイン類の環化ヒドロシリル化にも成功し,Diels-Alder反応のジエン成分として有用な,有機ケイ素基を含む1,2-ビス(エキソメチレン)シクロペンタン類の合成に成功するとともに,それらと数種のジエノフィルとのDiels-Alder反応進行を実証した. アミノアルキン類を,ロジウムカルボニルクラスターを触媒として,ヒドロシラン/一酸化炭素と反応させると,三成分一段カップリングが選択的に進行し,4〜8員環のα-シリルメチレンラクタム骨格が構築できることを明らかにした.アミン部位としてピロリドンまたはピペリジン誘導体を導入することによって橋頭位に窒素原子をもつアルカロイド基本骨格となる複素ビシクロ環構築にこの変換を拡張した.
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