極短寿命中間体の多元素系における安定化と高次骨格構築法への展開
Project/Area Number |
10132233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
奧 彬 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50027885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 郁夫 九州産業大学, 芸術学部, 教授 (30069562)
原田 俊郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30135628)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | オキソニウムイリド / カルベン / レーザー分光法 / 環状エーテル / クロロシラン / エノールシリルエーテル / 環拡大反応 |
Research Abstract |
これまであまり研究されたことのないカルベン型分子とエーテル化合物から形成される極短寿命の酸素イリドの合成反応への展開研究が、本研究の目的であった。この高エネルギー中間体の合成的活用には、多元素効果に基づくイリド電荷の非局在化設計と、速度論・熱力学的な克服法を鍵として展開することが重要であると考えて研究を行っている。本年度に完成し、あるいは新たに実証した研究成果は次のとおりである。 1,極短寿命のオキソニウムイリドの生成を、液化炭酸ガス中で一重項のビフェニルクロロカルベンを発生させて、その低温LFP測定から検出することに成功した。 2,環状アセタールあるいはオルトエステルに適切な置換基を配置してイリドにおける副反応を制御することで、中・大員環ポリエーテルやポリケトエーテルへの環拡大反応の機構解明に成功した。 3,エーテル型オキソニウムイリドへの炭素求電子剤の導入による炭素炭素結合形成に始めて成功した。その鍵は極短寿命なイリドを速やかに強力な求電子剤であるクロロシランで一旦エノールシリルエーテルの形で捕捉し、これを炭素求電子剤と反応させる点にある。 4,酸素イリドで得られた結果を硫黄イリド(スルホニウムイリド)へと展開して、極めて高効率な硫黄系の中、大員環ジスルフィド合成法として利用できる環拡大反応を見い出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)