Project/Area Number |
10132262
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
石井 康敬 関西大学, 工学部, 教授 (50067675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 聡 関西大学, 工学部, 助手 (50278602)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | サマリウム / 触媒反応 / 三量化 / アルデヒド / 1,3-ジオールモノエステル / ピロール / ニトロアルカン |
Research Abstract |
ヨウ化サマリウム(SmI_2)に代表されるSm(II)種を用いた反応は、有機合成化学に広く利用されているが、それらはいずれもサマリウム反応剤を化学量論量以上用いる必要があった。今回、我々は、Sm(II)を触媒とするこれまでにない新しいタイプの反応に成功した。触媒量のCp^*_2Sm(thf)_2存在下、脂肪族アルデヒドを室温で反応したところ、三量化反応が生起し、相当する1,3-ジオールモノエステルが良好な収率で生成することが明らかになった。例えば、Cp^*_2Sm(thf)_2触媒によるアセトアルデヒドの反応では、4-アセトキシ-2-ブタノールと3-アセトキシ-1-ブタノールが86%の収率で得られた。この反応は、Sm種がルイス塩基として働き、進行しているものと考えられる。 また、サマリウム錯体を触媒とするアルデヒド、アミンおよびニトロアルカンの三成分カップリング反応による新規ピロール合成法を開発した。触媒量のサマリウム種存在下、ブチルアルデヒド、プチルアミンおよびニトロエタンを反応したところ、対応するピロールが比較的良好な収率で生成した。本反応は、アルデヒドとアミンから生成するイミンのサマリウム触媒によるアルドール縮合反応により生成するα,β-不飽和イミンと、ニトロアルカンの反応により進行しているものと考えられる。α,β-不飽和アルデヒド(α,β-不飽和ケトン)とアミン、およびニトロアルカンの三成分カップリング反応からも同様にアルキルピロールが得られた。例えば、ブチルアミン、2-ブチリデンシクロヘキサノンおよびニトロエタンを60℃で、15時間反応させると、合成困難なイソインドール誘導体が39%の収率で生成した。 これらの変換反応はいずれも、触媒量のSm種で良好に進行し合成的にも有用な反応である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)