Project/Area Number |
10136216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 信夫 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (40126876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 宇一郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00072679)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 暗視野STEM / 非晶質半導体 / ゲルコニウム / 原子直視視察 / 金属媒介結晶化 |
Research Abstract |
太陽電池に代表されるように、非晶質半導体に最近注目が集まっている。結晶性半導体と金属との間に“シリサイド問題″があるのと同様、非晶質半導体とそれに接する金属の間にも“金属媒介の低温結晶化″という問題がある。この問題は非晶質半導体からの導線の接触抵抗の変化という実用的な面のみならず、非晶質→結晶質への相変態という観点からも興味深い問題を提供する。しかしこれまでの研究では結晶化がおこる界面の1個1個の原子の動きを追跡していないため、明確な結論が得られていなかった。 本研究では、大角度散乱電子検出暗視野走査透過電子顕微鏡法(HAADF-STEM)を用いて、金属に媒介された非晶質→結晶相変態を1個の原子レベルで追跡し、相変態のメカニズムを明らかにすることを目標にする。 上記の目標を達成するために平成10年度行ったことは、(1)a-Si-V、a-Si-Ti半導体-金属スパッタリング膜の作製とそのHAADF-STEM観察、および(2)超高真空蒸着法によるAu/a-Ge/MgO試料の作製と昇温による結晶化の原子直視TEM観察である。 まず(1)については、非晶質半導体を動的に暗視野像観察する準備として、米国オークリッジ国立研究所の300kVの加速電圧のHAADF-STEM装置を使用し、非晶質Si中のVクラスターの可視化とそれを用いてのSi-V膜の金属-絶縁体相転移のメカニズムの解明を行った(2)については非晶質半導体の金属媒介結晶化の研究のために、a-GeをAuクラスターの存在下で昇温によって結晶化させ、その過程をTEMで原子直視動的観察した。その結果、80°Cで結晶化が始まり、Geの結晶化領域はD=1.6程度のフラクタル図形で示し、最終的にAu_4Geとc-Geからなるきのこ状の粒子ができることを確認した。
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