Project/Area Number |
10137227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木塚 徳志 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 講師 (10234303)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 原子過程 / 高分解能電子顕微鏡 / その場観察 / 変形 / 破壊 / 接触 / 合金化 / ピエゾ素子 |
Research Abstract |
高分解能電子顕微鏡を用いた動的原子直視観察法と、種々の特殊な電子顕微鏡内部その場実験法を組み合わせ、以下のカーボン-金属複合材料形成の素過程である合金化の界面反応、およびカーボン素材個々の変形挙動を原子直視的に解明した。 (1) カーボン上の金属気相堆積と界面形成過程:非晶質のカーボン上に、金を室温で真空蒸着して堆積させ、その時の核形成と界面形成過程を、原子レベルで連続的に観察した。 (2) カーボン/テルル化鉛合金化過程:テルル化鉛にカーボンを真空蒸着し、さらに加熱して、その合金化過程を観察した。非晶質カーボンを300℃まで加熱すると、界面で反応が始まり、界面の移動が生じた。被覆しているカーボンは、断続的な層状構造に変化した。温度を500℃に上昇すると、この反応はさらに進み、テルル化鉛の格子も大きく歪むようになった。加熱によるテルル化鉛を構成する原子の拡散促進に、電子照射効果が重畳し、この反応が進んでいると考えられた。また、テルル化鉛上に被覆するカーボンの量が少ないときには、フラーレン状の物質が形成することが、本観察よりわかっった。 (3) カーボン/鉄反応過程の1500℃級高温観察:非晶質カーボンとナノ結晶状鉄を混合し、電子顕微鏡内部で1500℃に加熱し、その合金化過程を、原子レベルで観察した。鉄表面のグラファイト層を800℃で観察したところ、その最表面には、一層だけのカーボン層の湾曲が観察された。これはグラファイト成長に関わる構造であることがわかった。
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