相互浸透性網目構造を有する前駆体からのカーボン-シリカ非平衡アロイの合成
Project/Area Number |
10137241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岡村 清人 大阪府立大学, 工学部, 教授 (70005974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成澤 雅紀 大阪府立大学, 工学部, 助手 (00244658)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | フェノール樹脂 / エチルシリケート / グラッシーカーボン / アモルファスシリカ / 前駆体法 / 炭化ケイ素 / ホウ素 / IRスペクトル |
Research Abstract |
水溶性フェノール樹脂とエチルシリケートとの混合溶液のゲル化過程を回転粘度計を用いて調べ、触媒添加直後における急激な発熱の透明性の向上、それに引き続く粘度の速やかな上昇など、ゲル化に至るプロセスが複数の段階によって構成されていることを明らかにした。なおトリエチルボレートの添加は、このゲル化プロセスに対して影響をおよぼさない一方、チタンテトライソプロポキシドの添加時には、均一な出発溶液を調製することが困難であった。キャストされた樹脂-シリケート均一混合溶液からのゲル薄板の成形に関しては、樹脂含有量の増大に伴い、クラックの生成確率が増大し、樹脂含有率が50%を越える場合には、サンプルの最大サイズは厚みにして、0.5mm、縦横はほぼ8×8mmであった。ただしどのサンプルも最初に成形された形状を保ったまま、1273Kまで焼成することが出来る。1273K焼成時のサンプルの真密度はチョウドグラッシーカーボンとアモルファスシリカの中間に位置し、シリカ量の増加に伴ってわずかに増大する。焼成サンプルのIRスペクトルの解析より、623Kまでは、樹脂の架橋に伴うフェノール系水酸基の減少、それ以上ではシラノール基の減少と、樹脂の炭化が進行している。さらに1873Kでの熱処理時には、前駆体の組成に依存して、形状の異なるSiC微粉末のの生成が進行する。過剰炭素の存在はSiC結晶子の一体化を妨げる働きがあること、わずかなボロン添加も結晶子およびその会合体の微細化を図るのに有効であることなどを明らかにした。このSiC微粉末は平均50-70nmの粒径を有し、それぞれ5-7nmの結晶子が10個程度会合したものより成る。ただしボロンの有功添加量には上限があり、それを超えると、粒成長の進行は不均一となる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)