半導体超構造におけるスピンの量子ダイナミクスと電気伝導
Project/Area Number |
10138211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
多々良 源 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10271529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿久津 泰弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10191850)
宮下 精二 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10143372)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 量子揺動 / 電気伝導 / 磁性不純物 / ラチェット |
Research Abstract |
量子揺動のために輸送現象はじめ種々の非平衡現象に新しい現象が起きることが明らかになってきている。特に、金属磁性体における電気伝導における磁性不純物や境界条件での磁性状態の効果について研究してきた。電子の磁性不純物の効果を取り入れた数値シミュレーション法をオランダ・グローニンゲン大学のドラーツ、ミシュルセンらによって開発された量子運動に関するコードを利用して開発し、種々の条件下における伝導の特徴を明らかにしようとしている。(1999年春の学会で発表予定) また、量子効果によるラチェット効果についても研究し、遷移確率に関する表式を求め、対応する量子ダイナミックスに関する数値シミュレーションを行った。 半導体などの離散エネルギー準位での動的現象を解析するための理論的定式化を一般的に行ってきた。特に、純粋に量子力学的な現象として非断熱遷移による現象の特徴を明らかにした。特に、外場を時間的に掃引したときの時間の変化や、交流外場のもとでの干渉現象などにおける特徴を周期ごとの時間発展演算子(フロケ演算子)の固有値問題としで研究し、磁性体や伝導系に応用した。さらに、格子との相互作用の効果を調べるためボゾン系と結合した場合の非断熱遷移の性質も詳しく調べ、通常エネルギー準位の幅といわれるものの意味についての具体的機構を考察した。その上で緩和過程の効果を考える具体的理論的枠組みを熱浴と結合した系において熱浴の自由度を消去した縮約密度行列の方法で作り、実際の微小磁性体のヒステリシス現象に応用した。
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Report
(1 results)
Research Products
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