Project/Area Number |
10141211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
谷口 泉 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00217126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 康一 宇都宮大学, 工学部, 教授 (10016389)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 廃プラスチック / 油化リサイクル / 塩化ビニル樹脂 / ゼロエミッション |
Research Abstract |
本研究は、一般系廃プラスチック油化プロセスにおける塩素フローの解析およびエネルギーフローの解析を行い、その結果をもとにそのプロセスのゼロエミッッション化の可能性およびその問題点を明らかにすることを目的とする。なお、油化プラントとしては現在商業用プラントとして稼働している新潟プラスチック油化センターについて検討を行った。 まず、一般家庭から排出される分別廃プラスチックにおける種類別割合を調査し、廃プラスチックの中で比較的油化しやすい3P(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン)が7割強、油化で問題となるPVCが平均して8%、PETが12%含まれている結果を得た。この情報をもとに、新潟プラスチック油化センターにおける塩素に着目した物質フローの解析を行った。その結果以下に挙げた点がプロセスのゼロエミッション化を達成する上で今後解決しなければならない問題であるという結論に達した。 (1) 脱塩化水素行程で発生する塩化水素ガスを回収することにより希薄塩酸が多量に得られるが、これをリサイクルするための低コストな濃縮技術の開発。 (2) 廃プラスチックの熱分解により得られる燃料油は約12tonで、この中に有機塩素が36ppm含まれている。これを燃料油として使用する場合に必要となる脱塩素技術の開発。 (3) 熱分解行程で油化せずに残った油化残差の量は原料の約1/4を占めており、このリサイクル。 (4) 油化残差中に含まれている有機塩素(約5%)の回収。 さらに油化プラントのエネルギーフローの解析を行い、現状のプロセスのエネルギーフローを把握するとともに、脱塩素行程で発生する分解ガスおよび油化残差のエネルギー回収・再利用の余地があることを指摘した。また、これらのエネルギーを用いて希薄塩酸の抽出蒸留による濃縮について市販のプロセスシミュレータAspen Plusを用いて検討し、エネルギー的にはこの濃縮法が十分可能であることを明らかにした。
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