Project/Area Number |
10141239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
前田 滋 鹿児島大学, 工学部, 教授 (90041566)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 有機ヒ素 / 水熱分解 / 光酸化分解 / 無機化 / 再資源化 |
Research Abstract |
医療機関やハイテク産業等から排出されるカコジル酸等の有機ヒ素化合物、および、現在国際的な大問題となっているルイサイトなどの遺棄化学兵器の有機ヒ素化合物は、ヒ素-炭素結合が安定であるため分解が困難である。それらを簡便で、安全な処理法が全世界の科学者に問われている。 本研究では有機ヒ素化合物をクローズドシステムにより安全に分解し水溶性の無機ヒ素化合物とした後、ヒ素を回収し再資源化する技術を開発することを目的とした。 高温高圧下での水熱反応と、酸化チタンを用いた光酸化反応により、市販のフェニルアルソン酸誘導体6種と、カコジル酸、メチルアルソン酸の合計8種の分解方法について検討した。 1. 水熱分解:4-アミノフェニルアルソン酸は3N-NaOH存在下200℃、3時間で完全に分解した。その他の有機ヒ素化合物については、大部分のフェニルアルソン酸誘導体は、3N-NaOH存在下で250℃以下で分解したが、置換基を持たないフェニルアルソン酸のみは350℃でも完全には分解しなかった。メチルヒ素化合物もフェニルアルソン酸と同様に難分解性であった。 2. 酸化チタンを用いた光酸化分解:水熱反応では分解が困難であったカコジル酸とフェニルアルソン酸および分解可能な4-アミノフェニルアルソン酸について検討した結果、カコジル酸とフェニルアルソン酸は分解可能であり、逆に、4-アミノフェニルアルソン酸は分解困難であった。これらの結果から、有機ヒ素化合物の化学種により、水熱分解か光酸化分解かを選択することにより、無機化が可能である。生成した無機ヒ素化合物の再資源化の検討が待たれる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)