銅酸化物粒界接合界面における局所電子・磁気特性の評価
Project/Area Number |
10142203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷川 哲也 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (10189532)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / 磁束量子 / 粒界 / ポテンショメトリ / 高温超伝導体 |
Research Abstract |
本研究の目的は、電子状態、電気的特性、磁場分布を同時に計測できる複合プローブ顕微鏡を用いて粒界接合、及びボルテックスの挙動を総合的に評価し、実用的なデバイス作製への指針をえることにある。具体的には、1)STM走査による接合部の形状や原子配列の観察、2)走査トンネル分光による電子状態観察、3)微小ホールプローブによる磁場分布測定、4)走査ポテンショメトリによる局所電位測定、を行い、比較的短期間にデバイス作製ー評価のフィードバックループの構築を目指す。 本年度は、粒界接合界面の電気特性を評価する方法として走査ポテンショメトリ(STP)に注目し、装置開発を進めた。一般に酸化物超伝導体ではトンネルスペクトルは非線形であるため、従来のSTP法は適用できない。そこで、デジタルPI制御による高速ポテンシャル測定法を開発し、10μVレベルの高精度計測を実現した。また、同装置を用いてクラックを含むYBaCuO試料のSTP測定を行い、クラックを迂回する電流の流れ、及びクラックにより局所的な歪みが解放される効果を直接検証した。 さらに、ボルテックスのSTMによる直接観察を目的とし、低温超伝導体(Nb,Ta)Se_2のSTM側定を行った。その結果、ボルテックス格子の観察に成功し、純粋なNbSe_2ではコア半径が磁場Hの増加とともに減少するのに対し、汚いTaドーブ系ではコア半径はHに依存しないことを見いだした。また、高Jc材料であるPbドーブBi2212系のSTM測定を行い、ラメラ及び蛇行状のドメイン構造を確認するとともに、ドメイン間で超伝導転移温度が異なることを見いだした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)