Project/Area Number |
10142210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
黒沢 格 日本女子大学, 理学部, 教授 (10287807)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 超伝導メモリ / ジョセフソンメモリ / 単一磁束量子回路 / ボルテックス相互作用 |
Research Abstract |
本年度は,ボルテックス(単一磁束量子)を利用した回路方式に適合する記憶回路の基本構成を,従来型の超伝導メモリの一つである「可変しきい値型メモリ」の基本回路をもとに構成することを検討した.記憶回路にとって重要なのは数である.数多くの単位記憶回路(メモリセル)の中から所望の情報を効率よく取り出すために,普通,単位記憶回路を2次元マトリックス状に多数個配置する構成がとられる.そのような構成がボルテックスを利用した回路方式においても可能かどうか,その場合の問題点は何か,を検討することが本研究の目的である.そのために,基本の記憶動作が確認されている単位記憶回路を多数個接続したビット線を想定したモデルを構成し,計算機シミュレーションによりその動作特性を,動作電圧,記憶状態,接続回路数を変化させて調べた.その結果,次のことが明らかになった. (1) 接続回路数が1個の場合,ボルテックスを記憶している状態("1"記憶状態)と記憶していない状態("0"記憶状態)で,ボルテックスの伝搬にさしたる違いはない. (2) 接続回路数が増加した場合(10個までを計算),"0"記憶状態では伝搬時間が長くなるだけで,接続回路数が1個の場合と動作電圧の範囲は同じである. (3) しかしながら"1"記憶状態では,伝搬時間が"0"記憶状態よりもさらに長くなるとともに,動作電圧の範囲が接続回路数の増加とともに減少する. 以上の結果を考察すると,物理的には,ボルテックス-ボルテックス相互作用が見えていることになり,相互作用を小さくするように工夫することで解決できるものと思われる.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)