Project/Area Number |
10143205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
土屋 俊 千葉大学, 文学部, 教授 (50155404)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 状況理論 / テキストデータベース / 発見 / 知識 / 対話 / 試行錯誤 / もっともらしさ / コンテクスト |
Research Abstract |
本研究の目的は、部分モデルを利用する可能世界意味論のひとつとしての状況理論・状況意味論の方法を利用して、テキストベースからの知識発見がどのような論理によって可能となるかを明らかにすることである。本年度は、とくに状況理論にこだわらず、哲学、論理の観点からの発見の概念的研究を中心に行なった。状況論理が関係してくるのは、従来の帰納論理、確率論理、統計的推論の研究に対して、世界の斉一性を想定しないという点で大きく異なっているという点であるが、この前提として、科学史的研究によって科学的発見がしばしば、発見者に固有のコンテクストの影響を指摘されていることからを考慮して、発見そのものの論理を考察しようとした。その結果、とくに、以下の点についての概念的研究を当面の課題とするべきことを明かにできた。 すなわち、 ・試行錯誤による探求における錯誤の評価をどのように行なうかという問題 ・試行錯誤による探求において、こっちの仮説でなくあっちの仮説がまず試してみる価値があるという比較を可能にする評価の問題 従来は、知識は人々の心ないし頭のなかに所在するものである考えられ、また、情報処理機械としての計算機のなかに所在するものであると考えられていた。しかし、それはむしろ状況に依存してさまざまな形態で存在すると考えることによって、発見の論理を表現できるということがあきらかになった。 また、テキストベースからの知識発見の場面を設けて、その論理の展開を検証することによって、具体的な発見の場面を検討することために、地図課題対話において錯誤が生じ、新事実が発見されて、それが解決する過程を事例について検討した。この点についてのまとめはまだ行なわれていない。
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