キャビティ・リングダウン法によるOHラジカルの計測
Project/Area Number |
10144208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渋谷 一彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30126320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 和秀 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40262258)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ラジカル / キャビティ・リングダウン / 計測 / OH / NO_2 |
Research Abstract |
キャビティ・リングダウン法は本来マイクロ秒程度の遅い化学反応の速度定数を精度良く測定するために最近考案された方法である。ここではその手法を低濃度のラジカル検出に利用する。Ringdown cavityは長さ50cmの真空フローセルの両端に620nmで反射率99、83%の凹面鏡(r=2m)を設置した。このキャビティにレーザー光線を導入してミラー間での多重反射で1千回のオーダーで往復させることができた。したがって光路長は1km程度となり、大気中微量成分の吸収計測が出来る条件には及ばないが、今後の改良で充分に実大気計測が可能であることが確認された。大気ラジカルの中で最も反応性に富むため最も低濃度であるOHラジカルをも検出できる程度に高感度化された吸収計にする予定である。平成10年度はこの吸収計の心臓部である光学系の調整と多重反射で発生するPulse train信号の積算処理による吸収強度の定量化をNOについて校正し、計測の実用化を図った。様々な圧力で測定を行い、今回のCRD測定がLambert-Beerの法則を満たしていることが確認された。また、傾きから吸収の断面積σを求めることができた。これらの結果から、本装置における検出限界濃度を1x10^<13>molecules/cm^3(500ppb)と求められた。この検出限界濃度は、実際の大気中に存在するNO_2濃度(0.03〜20ppb)に比べはるかに高い値であり改良が必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)