DNAを連結したRNaseHによるRNAの配列特異的切断
Project/Area Number |
10145233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金谷 茂則 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30273585)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | RNaseH / ハイブリッド酵素 / DNA / RNA / 配列特異的切断 / 部位特異的変異法 / ジスルフィド結合 / 耐熱性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、DNAを連結した好熱菌RNaseHlを用いてRNAを配列特異的に切断することである。しかし、DNAを好熱菌RNaseHlに連結するためには分子表面にCysを1残基だけ持つ好熱菌RNaseHl変異体を構築する必要がある。ところで好熱菌RNaseHlには13、41、63、149位に4残基のCysが存在する。そこで、まずこれらのCysの酵素活性や安定性に対する役割を明らかにする目的で、これらを全てAlaに置換した。その結果、Cysフリー変異体C13A/C41A/C63A/C149Aの熱安定性も酵素活性も野生型酵素のものより大きく低下することを見いだした。これら4つの変異のうちどれか一つだけをもつ変異体4種類を構築し、その熱安定性や酵素活性を調べることにより、熱安定性の低下はC41AかC149Aの変異によって引き起こされ、酵素活性の低下はC13Aの変異によって引き起こされることを明らかにした。さらに、ペプチドマッピングを行うことにより、酵素の精製中に41位と149位のCys間に自発的にジスルフィド結合が形成されること、菌体内ではこれらのCysは還元状態にあることなどを明らかにした。変異体C13A/C63Aの熱安定性は野生型酵素のものとほぼ同じであったので、41位と149位のCysは改変しないことにした。また、13位のCysについてはAla変異体よりSer変異体の方が高い活性を示したので、Serに置換することにした。DNA連結部位として利用するCysは、計画通り135位のArgをCysに置換することにより導入した。この結果構築された変異体C13S/C63A/R135Cの酵素活性は野生型酵素の10%に低下したが、耐熱性は野生型酵素とほぼ同じであったので、今後はこの変異体を用いてハイブリッド酵素を構築する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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