Project/Area Number |
10146248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山本 浩司 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80029438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 浩 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (20239073)
佐藤 正明 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (70128768)
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Project Period (FY) |
1998 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 縮合芳香族化合物 / 非平面型分子 / 歪み化合物 / 閉環ヘリセン / サーキュレン / ねじれパイ電子系 |
Research Abstract |
8の字型骨格をもつ非平面型縮合芳香族分子の合成研究にあたり、ベンゼン環が14個と10個つながった8の字型[14]サーキュレン及び8の字型[10]サーキュレンを分子設計した。これらの分子は全く新しい発想のもとで分子設計されたものであり、特異なねじれバイ電子系に基づく新規な物性の発現が期待できる。これらの分子の合成法として、本年度は目的化合物の外周骨格をもつジベンゾクリセノファジエンとビフェニレノジベンゾクリセノファジエンの合成を行った。 2,6-ジブロモメチルナフタレンより誘導されるホスホニウム塩とp-トルアルデヒドからジオレフィンに導き、これを光環化させて5,13-ジメチルジベンゾクリセンを得た。これを臭素化してジブロモメチル体に変え、次いでチオ尿素法にてジチオール体に導いた。このジブロム体とジチオール体を炭酸セシウム存在下高希釈条件でカップリングさせシスルフィドした後、スチーブンス転移により環縮少し、次いで、ジスルホキシドをへて熱分解すると8の字型[14]サーキュレンの前駆体となるジベンゾクリセノファジエンが合成できた。同様の方法で、5,13-ビスブロモメチルジベンゾクリセンと4,4'-ビスメルカプトメチルビフェニルから8の字型サーキュレンの前駆体となるビフェニレノジベンゾクリセノファジエンを合成した。これらの前駆体を用いて目的化合物への誘導を試みたところ、ビフェニレノジベンゾクリセノファジエンから8の字型[10]サーキュレンへの誘導が可能であることが分かった。
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