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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究では,材料中の微視的な領域におけるプロチウムの存在位置と存在量を同時に観察することのできるプロチウム顕微イメージングシステムの実用化と,その応用による高密度プロチウム合金であるバナジウム合金中のプロチウムの挙動とサブナノ格子および表面特性との関係の定量的な測定を目的として,ラジオルミノグラフ法および電顕オートラジオグラフ法による実験を実施した。試料は純バナジウム,およびBCC相とラーベス相の2相組織を有するバナジウム合金を用いた。純バナジウムを試料としたラジオルミノグラフ実験では,試料表面での水素存在位置の視覚化と水素量の2次元分布の測定を行った。その結果,試料中の水素分布は均一ではなく,水素濃度は試料位置により2倍ほど異なることがわかった。この水素濃度は水素添加条件で異なるが,本実験手法を用いることにより,種々の条件で水素添加したときの水素濃度と試料表面位置との関係を求めることが可能となった。試料の組織観察を行ったところ,試料の位置による水素濃度は試料中の結晶粒に依存して変化することがわかった。電子チャンネリングパターンを測定して試料表面での結晶方位と水素濃度の関係を調べたところ,水素濃度は(001)面で高く,(111)面で低いことが明らかとなった。このように水素濃度は結晶面に依存して異なることから,水素の侵入速度が試料の表面方位に依存して異なることが示唆された。電顕オートラジオグラフ法の実験では,BCC相とラーベス相の2相組織を有するバナジウム合金を試料として電子顕微鏡スケールでの水素分布の観察を行った。水素はBCC相よりもラーベス相上に多く観察されたことから,水素侵入の初期において,水素はラーベス相から優先的に侵入することが明らかとなった。
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