プロチウムの溶解放出を利用したセル金属構造体の創製
Project/Area Number |
10148217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中嶋 英雄 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30134042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 健一 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10150351)
村上 健児 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (60112067)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ポーラス金属 / 多孔質金属 / 金属-水素 / 一方向凝固 / 鋳造 / 機械的性質 / 比強度 / ロータス型金属 |
Research Abstract |
我々は気泡(ポア)を繊維のように一方向に揃えることによって軽量な,しかも,ポア成長方向に強いポーラス金属を溶解凝固法によって創製することに成功した。この原理は,ガス原子が固体金属にはほとんど固溶しないが,液体ではかなり溶解するという金属系を取り上げ,液体から固体に凝固する際の過剰ガス原子が気泡を生成することによってポーラス金属を創製しようとするものであり,新しい鋳造法の創出をめざした斬新な研究であると考えている。ハース(鋳型)に水冷部を設けて流し込んだ溶融金属を下方から一方向凝固させるとポアの成長方向はそれぞれ下から上へ向かう一方向性多芯状構造,つまり,レンコン構造(Lotus-Structured)金属になることが実験的に明らかにされた。本製造方法では,ポアの方向,サイズ,ポロシティを自由に制御できる点が従来の方法と異なり,際立って優れている。このポアの形態制御パラメーターとしては,溶融温度,凝固冷却速度,水素(酸素)ガス圧力,不活性ガスとの混合体積比・圧力などが挙げられる。 このようにして作製されたロータス型ポーラス銅のポアの成長方向に平行に切り出した平板状試験片を用いて室温で引張試験を行なった。ポロシティが30%程度の場合,引張強度は30%だけノンポーラス銅の場合よりも減少した。同じポロシティで比較した場合,粉末焼結金属の相対引張強度は0.1〜0.4まで減少することを考えれば本製造法によるポーラス金属は優れていると言える。つまり,ポーラス化しても材料の比強度はノンポーラス金属の場合と何ら変らないことが明らかにされた。一方,発泡金属の相対引張強度は0.1程度と非常に小さく,脆弱な材料であることがわかる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)