Project/Area Number |
10149208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
永澤 明 埼玉大学, 理学部, 教授 (40108452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 隆司 埼玉大学, 理学部, 助手 (70280914)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 集積型金属錯体 / 多核NMR / 溶存状態 / クロム錯体 / モリブデン錯体 / 白金錯体 / 銀錯体 / 銅錯体 |
Research Abstract |
本研究の目的は,種々の集積型金属錯体の溶液内での金属核NMRの知見から,溶存状態での集積化の効果を明らかにすることである.それには得られた金属核NMRのデータを従来型の錯体での経験則に照らして解析し,配位子置換や電子移動などの化学的機能と錯体の金属まわりの電子的・立体的状態との関連を考察する. 次の3課題について具体的な成果が得られた. 1. カルボン酸イオン架橋三核構造を連結したクロム(III)六核錯体 三核骨格[Cr_3(μ_3-0)(μ-C_6H_5COO)_6(py)_3]^+をユニットとして,4,4'-ビピリジン(4,4'-bpy)または1,3-di(pyridyl)propane(dpp)などの配位子で連結した六核錯体を合成した.配位子の電子的構造によって三核ユニット間の相互作用の程度が変化することを明らかにした.通常の三核錯体は常磁性であるため^<53>Cr NMRは測定できないが,ユニット間相互作用のある系での磁性を測定している. 2. オキソおよびエチリジン冠配位子をもつカルボン酸イオン架橋モリブデン(IV)三核錯体 カルボン酸イオン架橋モリブデン(IV)三核錯体[MO_3(μ_3-O)(μ_3-CCH_3)(μ-RCOO)_6(L)_3]^+を集積型錯体のユニットとして架橋や単座配位子の異なる種々の三核錯体を合成し,その電気化学的性質や反応性を調べ,配位子の置換基効果について明らかにした.現在,これらの錯体の^<95>Mo NMRを測定している. 3. ビス(N,N-ジエチルアミノ)カルベニウムジチオカルボキシラートを配位子とする多核錯体 硫黄2つで二座配位するこの配位子(Et_4N_2C_2S_2=L)を用いて白金(II)二核二重架橋錯体[Pt_2(μ-L)_2Cl_2],銀(I)四核錯体[Ag_4(μ_3-L)_4](ClO_4)_4,銅(I)の二核三重架橋錯体[CU_2(μ-L)_3](ClO_4)_2などを合成し,単結晶のX線構造解析を行った.白金錯体は反磁性であり^<195>Pt NMRに関する知見が得られた.今後その他の金属核 NMRを測定することにより,それぞれの錯体の溶液内での構造を明らかにする.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)