無機-有機複合系における.光・磁場・電場を用いた伝導電子制御の研究
Project/Area Number |
10149212
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田島 裕之 東京大学, 物性研究所, 助教授 (60207032)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花咲 徳亮 東京大学, 物性研究所, 助手 (70292761)
|
Project Period (FY) |
1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 分子性伝導体 / 有機伝導体 / 金属-絶縁体転移 / d-π相互作用 |
Research Abstract |
本研究では、光、磁場、電場による伝導電子制御を目指している。今年度はこれらの研究テーマを遂行するのにふさわしい物質系の探索、および測定システムの設計を行った。以下その内容について記す。 i) 物質系の探索 (Me_2DCNQI)_2Li_<1-x>Cu_x この物質は0<x<1の広い領域で、混晶(Me_2DCNQI)_2Li_<1-x>Cu_xを作り、特にx<0.3の範囲では、キャリア濃度をコントロールできる二次元電子系とみなせることことがわかった。現時点までに、電気抵抗、赤外反射スペクトル、磁化率、ラマン分光測定を行っており、室温付近の電気伝導がドメイン壁の運動によることを示唆する結果を得ている。 TPP[M(PC)(CN)_2]_2 (M=Fe,Co) Fe塩、Co塩は類似の結晶構造をとるが、前者が半導体的挙動を示すのに対して、後者は低温まで金属的挙動を示す。Fe塩では温度を下げると自発磁化が出現する。また興味深いことに、非常に大きな磁気異方性が室温付近まで現れることを見出している。この塩に関しては、現在磁気抵抗測定を計画中である。 有機導体-磁性薄膜素子の界面抵抗 d-π相互作用が直接みれることを期待して素子を作成した。磁気抵抗の測定を行ったが、残念ながら磁場による大きな変化を観測するに至っていない。現在製作中の光照射下の電気抵抗測定装置を用いてさらに実験を続ける予定である。 ii) 測定システムの開発 研究テーマを遂行する上で欠かせない、光照射下の磁気抵抗測定システムを現在開発中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)