Project/Area Number |
10149228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鬼塚 清孝 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10244633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武井 史恵 大阪大学, 産業科学研究所, 教務職員 (30252711)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 有機金属錯体 / 高分子錯体 / アセチリド錯体 |
Research Abstract |
遷移金属間を共役系有機配位子で架橋した多核錯体はdπ-pπ相互作用に基づく特異な性質が期待され、近年注目を集めている。これまでに遷移金属間をアセチレンで直線状に架橋した遷移金属ポリインポリマーを合成し、その性質について詳細に検討した結果、液晶性や非線形光学的な性質を示すことを見出している。本研究では様々なアセチレン架橋配位子を用いて次元構造を制御した集積型の遷移金属多核アセチリド錯体を設計・合成すると共にその機能についての基礎的な知見を得ることを目的とする。 本年度は1次元状高分子錯体である遷移金属ポリインポリマーに関する研究で培った知見を基に、10族遷移金属錯体を中心として2次元或いは3次元状の構造をとる多核錯体を分子設計するための基礎的な指針を得る方針で研究を進めた。その結果、2次元状多核錯体としては、σエチニルベンゼンを架橋アセチレン配位子に用いることによりパラジウム或いは白金4核大環状アセチリド錯体が選択的に得られることを見いだした。X線構造解析によってこれらの大環状錯体の分子構造を明らかにし、嵩高いホスフイン配位子の立体的な影響のために4-核紐体が選択的に得られることが示唆された。また、3次元状多核錯体としては、樹状構造をとるデンドリマーに着目し、白金アセチリドを基本骨格としてコンバージェント法により分子内に60個の白金原子を含む第3世代デンドリマーの合成に成功した。さらに、光学活性なビナフトールから誘導されるC_2対称なアセチレン化合物を用いることにより、らせん構造をとる多核アセチリド錯体を合成することができた。
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