カルボン酸ロジウム錯体の積層による機能性細孔の構築
Project/Area Number |
10149253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
森 和亮 神奈川大学, 理学部, 教授 (60029709)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 機能性細孔 / 配位高分子錯体 / 一次元鎖状錯体 / カルボン酸ロジウム |
Research Abstract |
本研究では触媒作用をはじめ特異な物性と機能の発現が期待できるロジウムイオンに注目し、そのイオンを骨格の要とする機能性細孔を配位高分子錯体の積層により創成する。 本研究での戦略は、酢酸銅(II)一水和物型の二核構造のカルボン酸ロジウムを基本ブロックとし、一次元鎖ブロック、二次元平面ブロックをつくり、それを共有結合、配位結合、分子間結合で積層させて細孔を構築するものである。この方法は他に例をみない独創的なものである。 本年度は安息香酸ロジウム(II)、トルイル酸ロジウム(II)などの二核構造錯体をピラジンで架橋してできた一次元鎖状錯体を積層させることにより大量に気体を吸蔵する機能性細孔を作ることに成功した。 また、酢酸銅(II)一水和物型二核構造のカルボン酸ロジウム(II)基本ブロックそのもの(零次元ブロック)の積層によっても細孔を有する化合物をつくり出すことに成功した。それらの細孔は約300℃まで安定であり、実用にも耐えられる性能を持っている。 均一な細孔を有し、工業的に最も有用な機能性細孔物質としてはゼオライトが有名であるが、それを超える細孔物質創成の方法論は未だ確立されていない。本研究は細孔を用いた新しい物性の発現などの基礎化学的研究への利用はもとより、ゼオライト、活性炭に変わる機能性細孔材料として広く産業に利用できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)