放射線発がんにおける遺伝的不安定性の役割とその分子機構
Project/Area Number |
10151217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丹羽 太貫 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (80093293)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥16,000,000 (Direct Cost: ¥16,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
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Keywords | マウスミニサテライト / マウス毛色遺伝子 / 精子照射受精胚発生 / p53依存性DNA合成抑制 / G1 block / G2 block / apoptosis / マウス / ショウジョウバエ / 放射線 / 遺伝的不安定性 / 精子照射 / 眼色遺伝子 / _p53依存性シグナル伝達 |
Research Abstract |
放射線発がんに重要な役割を果たす遺伝的不安定性誘導の分子機構を解析するため、照射したマウス精子が持ち込んだDNA損傷が1細胞期杯で誘発するp53依存性シグナル伝達経路について解析した。これらの研究から以下の結果を得た。 1.父親精子の照射により生まれたF1マウスでは、母親ハエ由来のミニサテライト配列の突然変異頻度が上昇していた。さらに眼色遺伝子pink eyed unstableの体細胞突然変異も上昇した。これらは、照射精子が持ち込んだDNA損傷による間接的突然変異の誘発と、それが遅延事象として体細胞において生じることを示している。 2.p53応答配列をもつ核移行型lacZ遺伝子を受精卵の雌性前核に微小注入したところ、精子が照射されている場合にのみ発現した。また照射精子での受精卵では、雌性核のDNA合成も抑制された。この抑制はp53欠失精子および卵子においては見られなかったが、これに大腸菌でつくらせたp53-GSTを微小注入したところ、抑制が現れた。 3.照射精子受精において、少なくとも8細胞期まではG1 block、G2 block、apoptosisはみられず、着床数も減少しなかった。胎児数は6Gy照射で約半数に減少したことから、胚のアポトーシスは、着床後に起こる現象であることが明らかになった。 4.照射精子受精初期胚においてみられた上記のdamage checkpointとcytokinesisのuncouplingは、この発生の時期では、損傷存在下での細胞の増殖という遺伝的不安定性誘導を最も誘導しやすい環境をとなっていることを示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)