A,B領域紫外線によるヒト皮膚がんと日光角化症の誘発と特異的遺伝子変異の関与
Project/Area Number |
10151225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本行 忠志 大阪大学, 医学部, 助手 (90271569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 敏明 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
千森 弘子 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
梁 治子 大阪大学, 医学部, 助手 (90301267)
中島 裕夫 大阪大学, 医学部, 助手 (20237275)
野村 大成 大阪大学, 医学部, 教授 (90089871)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | ヒト正常皮膚 / 改良SCIDマウス / 長期維持 / 日光ケラトーシス / 皮膚癌 / p53がん抑制遺伝子 / K-ras遺伝子 / c-kit遺伝子 |
Research Abstract |
1. ヒト正常皮膚の継代維持と紫外線照射:ヒト正常皮膚110例中110例(100%)が改良SCIDマウスに継代・維持されている。290nm以下の波長の紫外線を全面的にカットした太陽光類似のA,B領域紫外線(UVA,B)、月、水、土、8000、火、木、金、日、2000J/m^2を、1〜2年にわたり毎日照射(線量率約2.8J/m^2/sec)した。 2. UVA,B誘発ヒト皮膚がんでのp53遺伝子突然変異:SCIDマウスに移植したヒト皮膚にUVA,Bを約2年にわたり連日照射し、ヒト皮膚に誘発されたヒト皮膚ケラトーシス6例中5例および皮膚がん3例中3例にp53がん抑制遺伝子のcodon242にc.TGC→cCGCtransition(Cys→Arg)が特異的に誘発されていた。後日、ヒトPsoriasis皮膚にPUVA療法(Psoralen+UVA)を行った際に発生した皮膚がんに全く同じ突然変異が誘発されていることがわかった。 3. K-ras,c-kit遺伝子の突然変異の重複:上記UVA,B照射ヒト皮膚の凍結サンプルを用い、K-ras,c-kit遺伝子の変異を調べたところ、K-ras codon12にGGT→GCT transversion2例が、c-kjt codon561にもGAG→GAA transition2例が誘発されており、いずれもUVA,B誘発扁平上皮癌であった。更に、codon 559にCTT→ATT transitionl例があったが、これはUVA,B誘発ケラトーシス皮膚である。従って、SCIDマウスに移植したヒト正常皮膚にUVA.Bより誘発したヒト皮膚がんには、p53の突然変異(codon242に加え2〜3重の変異)に加え、K.ras,c-kitの突然変異も重複して誘発されていることが新たにわかった。 4. 基底細胞癌では、ヘッジホッグシグナルの異常が特異的に生じている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)