コンディショナル・ジーンノックイン法によるヒト急性骨髄性白血病モデルマウスの樹立
Project/Area Number |
10151254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
美野輪 治 癌研究会, 癌研究所細胞生物部, 研究員 (00181967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 哲生 東北大学, 医学部, 教授 (10183550)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | AML1 / 急性骨髄性白血病 / 染色体転座 / 融合遺伝子 / MTG8 / EVl1 / コンディショル・ジーンノックイン法 |
Research Abstract |
AML1伝子内で組換えが起こり,その結果融合遺伝子が生成する様な染色体転座がヒト急性骨髄性白血病AMLで高率に認められる。この染色体異常は,t(8;21)であり、慢性骨髄性白血病でもt(3;21)の転座が見られる。これらの転座により生じる、融合遺伝子に由来するAML1-MTG8及びAML1-EVI1キメラ遺伝子産物が造血幹細胞の癌化を引き起こす事により白血病が発症すると考えられるが、キメラ遺伝子産物の生体での機能はよく理解されてはいない。そこで、ヒト急性骨髄性白血病の発症状況に忠実に従い、AML1-MTG8及びAML1-EVI1キメラ遺伝子産物を、成体まで成長したマウスで、骨髄造血幹細胞のみに特異的に発現させるための世界的に全く前例を見ないコンデイショル・ジーンノックイン法を新たに開発し、これにより、ヒト急性骨髄性白血病モデルマウスを樹立する事を試みた。 平成9年度までに我々は、AML1-MTG8及びAML1-EVI1コンデイショナル・ジーンノックインベクターを作製し、これをES細胞に導入して、ES細胞内でCre酵素による遺伝子変換(回転)が起きる事を確認した。更に,このES細胞からコンデイショナル・ジーンノックインalleleを持つマウスを作成した。平成10年度は、このコンデイショナル・ジーンノックインマウスを用いて、以下の結果を得た。1.骨髄造血幹細胞HPSの分離とCreによる遺伝子組み換えの確認:FAXによりSca-1+/c-kit+を指標としてコンデイショナル・ジーンノックインalleleを持っHPSを単離した。更に,HPSにadenovirus vectorを用いて遺伝子変換を誘導し、PCR-サザン法で遺伝子変換を確認した。現在骨髄造血幹細胞におけるキメラ蛋白の発現の確認を行っている。2.HPSに対するadenovinrus vectorの感染性が低いと考えられたので,遺伝子変換(回転)を誘導するためのCreの発現を,トランスジェニックマウス(CAG-Cre)とのかけ合わせによる方法を試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)