Project/Area Number |
10152231
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中嶋 弘一 大阪市立大学, 医学部, 教授 (00227787)
|
Project Period (FY) |
1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Keywords | STAT3 / IL-6 / gp130 / 細胞周期 / c-myc遺伝子 / プロモーター / H7感受性キナーゼ |
Research Abstract |
Jak-STAT伝達系が、サイトカインによる増殖分化の決定や癌遺伝子によるトランスフォーメーションに重要である。これまでIL-6による増殖、分化のいずれにもSTAT3転写因子が重要な役割をもつことを示してきた。今回、細胞外因子シグナルを核に伝達するJak-STAT伝達系の中で特にSTAT3に関して、細胞周期G1からS期への移行における役割を解析し、以下の諸点を明らかにした。(1)BaFプロB細胞やHepG2細胞におけるgp130シグナルによるc-myc遺伝子活性化にSTAT3が必須であり、STAT3が直接、c-myc遺伝子プロモーターにあるE2F結合領域と重なる部位に作用することで、STAT3遺伝子を速やかに転写活性化することを明らかにした。(2)BaF細胞のgp130シグナルによるG1からS期への進行にSTAT3が必須であり、STAT3活性化に伴いc-mycばかりでなくcyclin D2,D3,cdc25Aの発現誘導がみられ、p21,p27については蛋白量の低下が観察された。これらのことから、IL-6/gp130シグナルによる細胞増殖制御におけるSTAT3の役割の重要性がいっそう明らかとなった。(3)なおSTAT3によるstat3遺伝子自己活性化ループのin vivoでの役割を検討する目的で、stat3遺伝子プロモーターのSTAT3応答領域に変異をもったプロモーターノックインマウスを作製しつつあり、今後STAT3依存性の発現の役割を解析する予定である。またSTAT3 C末セリンのリン酸化をおこすH7感受性キナーゼについては、活性化に関わるgp130領域を決定すべく準備を行い、今後の同定に向けての基礎を作りつつある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)