Project/Area Number |
10153101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斎藤 泉 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70158913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 安史 大阪大学, 医学部, 教授 (10177537)
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
島田 隆 日本医科大学, 医学部, 教授 (20125074)
谷 憲三朗 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00183864)
吉田 輝彦 国立がんセンター, 研究所, 部長(研究職) (10191602)
杉本 芳一 癌研究会, 癌化学療法センター, 主任研究員 (10179161)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥70,000,000 (Direct Cost: ¥70,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥35,000,000 (Direct Cost: ¥35,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥35,000,000 (Direct Cost: ¥35,000,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / ベクター開発 |
Research Abstract |
本邦独自のウイルス学的基礎研究を基盤としたがん遺伝子治療ベクターの開発を推進することにより、治療効果・安全性の高いがんの遺伝子治療法の開発を目的として研究を行った。斎藤は、新しい制御技術の開発を目指して、出芽酵母由来の部位特異的組換え酵素FLP/FRT系の検討を行うとともに「ヒト型・温度安定型FLPe」の構築に成功した。島田は二段階感染による標的細胞修飾法により、肝癌細胞、HIV感染細胞、筋芽細胞、オリゴデンドロサイトヘの特異的遺伝子導入がin vivoでも可能であることを明らかにした。小澤はAAVベクターを用いた癌の遺伝子治療法として、可溶型Flt-1(sFlt-1)遺伝子を用いた腫瘍血管抑制療法を検討した。また、第19番染色体部位特異的遺伝子組込み法に最適な変異Repの解析を進めた。金田はEBV-oriPとEBNA-1の共導入系のin vivoでの効果の確認を行うとともに、放射線による導入遺伝子発現の癌特異的な増強による自殺遺伝子治療に成功した。杉本は新規ABC輸送体であるBCRP/ABCPを発現するレトロウイルスを導入したマウス骨髄細胞により抗癌剤耐性の獲得が可能であることを示した。吉田は膵がん腹膜播種に対して、PEIを用いた腹腔内ポリフェクションにより腫瘍選択的遺伝子導入が可能であることを見出した。谷は脳腫瘍新生血管増殖を抑制する可能性がある新規遺伝子であるBAI-1の脳腫瘍増殖抑制効果をマウス脳内において確認するとともに、コモンマーモセット等の動物モデルの確立を行った。癌への遺伝子治療の臨床治験は日本においても始められたが、1999年アメリカにおける遺伝子治療での始めての死亡例の報告を受け、本研究でもウイルスベクターの有する毒性の軽減や発現制御あるいは導入細胞への標的化などによる安全性も視野に入れた研究を行った。
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