転写因子NFkBをターゲットとしたおとり型核酸医療薬を用いたがん遺伝子治療の開発
Project/Area Number |
10153236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荻原 俊男 大阪大学, 医学部, 教授 (60107042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 竜一 大阪大学, 医学部, 助教授 (40291439)
守口 篤 大阪大学, 医学部, 助手 (10273666)
檜垣 實男 大阪大学, 医学部, 助教授 (70189744)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | NFkB / E2F / がん / 転移 / デコイ / 転写因子 / 悪えき質 |
Research Abstract |
本年度は、おとり型核酸医薬(デコイ)を用いて転写調節因子NFkBをターゲットとしたがんの遺伝子治療の可能性を明らかにした。 1) NFkBに対するデコイの作用をアデノカルチノーマコロン26のマウス皮膚への移植モデルを用いて検討した。NFkBデコイの腫瘍内への注入は腫瘍サイズに変化を与えなかったが、、悪疫質の指標である体重減少や食欲減退などは有意な改善を認めた。また、NFkBデコイにより腫瘍内インターロイキン6の産生減少と高カルシウム血症改善が認められ、悪疫質の遺伝子治療が可能であることが明らかになった。一方、転写因子E2Fに対するデコイは、腫瘍サイズ及び悪疫質を改善しなかった。本研究によりサイトカインや接着因子の発現調節を行うNFkBをターゲットとするデコイによりがん悪疫質が改善する事が示され、がん治療のターゲットとしてNFkBが重要であることが明らかになった。特に、インターロイキン6依存性である高カルシウム血症の改善と腫瘍内インターロイキン6抑制も見られ、NFkBを介したインターロイキン6などのサイトカイン活性化が悪疫質に関与していると考えられた。 2) マウス細網肉腫M6036の静脈播種による肝転移モデルを弔いて、転写調節因子NFkBに対するデコイの肝転移に対する作用を検討した。NFkBデコイい静脈投与は、肝転移を約90%抑制した。更に,MMCとの併用はMMCの副作用(骨髄抑制など)を増加させることなく、肝転移を抑制した。以上より、がんの肝転移において転写因子NFkBの関与が重要であることを示している。そのメカニズムは、現在検討中であるが、NFkBを介する接着因子の活性化や内皮そのものの活性化抑制によると考えられる。特に、抗がん剤であるMMCとの併用で、副作用を増すことなく、肝転移抑制が可能であることは、遺伝子治療と従来の治療法の併用を考える上で、重要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)