Project/Area Number |
10153253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岡市 協生 長崎大学, 医学部, 助教授 (80124874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 誠 長崎大学, 医学部, 助手 (60175213)
奥村 寛 長崎大学, 医学部, 教授 (00073130)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | p53 / 癌治療 / 変異部位 / 放射線耐性 / 放射線感受性 / 放射線治療 / アポトーシス / Saos-2 |
Research Abstract |
癌細胞のp53に変異が有ると放射線に耐性になり予後が悪いという症例が数多く報告されている。一方、癌細胞のp53に変異が有ると放射線に感受性だという報告もある。これらの相違の一因は、p53の変異部位の違いによるのではないかと考えられる。しかし、p53の変異部位と放射線耐性との関係は、まだ明らかになっていない。そこで、p53の変異部位のみが異なる癌細胞を作成し、放射線感受性と抗癌剤耐性を調べた。また、放射線感受性を変える因子について調べた。さらに、Yeast functional assayで比較的簡単に癌細胞の放射線感受性を予測できないかを試してみた。 いくつかの突然変異したp53遺伝子を人工的に作成し、Saos-2細胞(p53遺伝子が欠失している骨肉腫細胞)に導入し放射線感受性を測定したところ、143A、175H、273H変異細胞では、Saos-2細胞と放射線感受性が変わらなかったが、123A変異細胞では、放射線感受性が増大した。このことより、p53遺伝子の変異部位によって放射線感受性が異なることが分かった。また、各種抗癌剤に対する感受性を調べたところ、p53遺伝子の変異部位によって感受性が異なる抗癌剤と、p53の変異が感受性にあまり関与しない抗癌剤があることが分かった。放射線感受性と各p53変異細胞における放射線応答との関連性を調べたところ、放射線感受性はアポトーシスと関連しており、Waf-1誘導によるG1停止とは関連がなかった。また、Yeast functional assayで変異型に判定されたものは放射線抵抗性で、正常型に判定されたものは放射線感受性であった。
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