Project/Area Number |
10153258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
和中 明生 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 徹自 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (30285043)
清澤 秀孔 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (30295422)
岩月 啓氏 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80126797)
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Project Period (FY) |
1998 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アポトーシス / 悪性黒色腫 / 強制発現 / BH3ドメイン / DP5 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
我々は神経細胞のアポトーシスモデルにおいて発現誘導される遺伝子としてDP5遺伝子を同定し、その構造機能を解析してきている。DP5はアミノ酸92個よりなる蛋白をコードし、その中央部にBcl-2ファミリーメンバー間で保存されているBH3ドメインを有する。このDP5のアポトーシス誘導効果をがんの遺伝子治療に応用すべく、まず我々はDP5遺伝子を培養悪性黒色腫細胞に導入することを試みた。導入法としてはリポフェクションを用い、導入後48時間後の生細胞数をカウントし対照として用いたアンチセンス発現ベクターを導入した細胞群との比較を行った。結果は明かにDP5を導入した細胞群で細胞死が誘導された。またその形態学的特徴はTUNEL染色陽性で核濃縮を伴うアポトーシスの特徴を示していた。BH3ドメインが細胞死誘導に重要であるという最近の知見を踏まえて我々はさらにBH3ドメインのみをコードする短い遺伝子断片を強制発現させ、その影響を観察した。その結果全長cDNAを発現させた時よりも程度は弱いが、約4割の細胞がアポトーシスを呈し、BH3ドメインのみでもアポトーシスを誘導し得ることが判明した。さらにこのBH3ドメイン内でアポトーシス誘導に必須のアミノ酸残基を検索する目的で、最も保存されている2ヶ所にアミノ酸変異を加えたベクターを作成し、同様な強制発現実験を行ったところ前半のロイシン残基をヒスチジンに変更したものでは明かに細胞死誘導効果が減弱した。以上の事実はこのBH3ドメインが細胞死誘導に必須の役割を担っており且つBH3ドメインをコードする短鎖ペプチドが腫瘍の治療に応用し得る事を示している。
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