Project/Area Number |
10153267
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
河野 公俊 産業医科大学, 医学部, 教授 (00153479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 実 産業医科大学, 医学部, 講師 (00164749)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | YB-1 / PCNA / P-gp / NF-Y / p53 / AP-2 / MOAT |
Research Abstract |
我々はこれまで、シスプラチン感受性を左右する転写因子としてYB-1を報告してきた。このYB-1に関して更に解析を進め、その分子機序としてDNA修復との関連を検討した。YB-1のcDNAを用いて大腸菌での発現を行い、プルダウンアッセイを行った。その結果YB-1がPCNAと直接結合することを見いだし、in vivoにおいても結合が確認された。このことはDNA修復にYB-1が関与していることを示す。またYB-1はDNA結合能を持つことから、DNA損傷を認識するか否かをゲルシフトアッセイにて解析した所、YB-1による修復関連蛋白をリクルートする可能性が示唆された。また臨床腫瘍におけるYB-1の発現とその標的遺伝子の発現の相関についても検討し、骨肉腫においてはYB-1の核内発現とP-gpの発現が相関すること2)、しかし大腸癌や甲状腺癌においては正常部より癌部で発現が高かった。しかしP-gp発現との相関はなかったものの、TopoIIαやPCNAとの発現には正の相関があり増殖マーカーとしての有用性が示された。シスプラチン耐性での耐性関連遺伝子として新たにABCトランスポータースーパーファミリーのcMOAT2/MRP3の全長cDNAを単離して報告した。現在ディファレンシャルハイプリダイゼーション法にて新たに3クローンを分離して解析を進めている。薬剤ストレス応答もしくはDNA損傷により誘導される遺伝子についてはその解析を終えつつあり中心的役割を果たす転写遺伝子について最終的な同定作業を進めている。候補としてNF-Y、CTF、AP-2、p53等が挙げられ、更にそれらのリン酸化やアセチル化が関与する可能性が高いと考えられる。シスプラチン耐性細胞で過剰発現している遺伝子群のプロモーター解析の結果については現在論文準備中である。
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